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【分析】テーラーメイド M3 460 (2018)

 

テーラーメイド M3 460 (2018年モデル) のクラブ特性を物理学的に数値データで分析しています。数値とグラフを見れば、このドライバーがあなたにマッチするかどうか一目瞭然です。ぜひ、理想のドライバー選びにお役立てください。

 

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弾道の高さの分析

弾道の高さは、ドライバーの飛距離に大きな影響を与えますので、適切なロフト角のクラブを選びたいですよね。物理学的には、弾道の高さはリアルロフトと重心深度の組み合わせで決まります。

☞「リアルロフト」って何?ソールに書かれている数字のこと?(ClickでOpen)

☞重心深度が深いとどうして弾道が高くなるの?(ClickでOpen)

 

ロフト角の数値

表示ロフト 9.5度
リアルタイム 8.6度
表示ロフトとの差 -0.9度
分類 2.リアルロフトが少しマイナス
ラインナップ 9.5度、10.5度(可変)
解説 リアルロフトは表示ロフトに対して-0.9度です。少し差がありますね。弾道がやや低めになります。

 

重心深度の数値

重心深度 37mm
市場平均 38mm
市場平均との差 -1.0mm
分類 3.平均的
解説 重心深度は市場平均に対して-1.0mmです。平均的と言って良いでしょう。

 

弾道の高さは?

 

弾道の高さの解説

重心深度はほぼ平均的ですが、リアルロフトが表示ロフトよりもかなり小さいです。これは、もの凄くハードな設定です。まず、ヘッドスピードがあまり速くない人は、このクラブに手を出すのは止めておきましょう。平均的なヘッドスピード(40m/s前後)の方にも、あまりお薦めしません。どうしても使いたければ、表示ロフト10.5°のものを買って、ロフト角調整機能で更にロフトを寝かせてください。元々の持ち球が高い方であれば、球が上がるかもしれません。

表示ロフト10.5°をお薦めするのは、43m/s前後の方です。なんせ、リアルロフトが表示ロフトよりも1°近くマイナスなので、43m/s前後のハードヒッターでも10.5°でちょうどいいぐらいです。

表示ロフト9.5°をお薦めするのは、45m/s前後の方です。要するに、ちょっとしたプロ並みのヘッドスピードの方です。超ハードヒッターの方に合うスペックのクラブというのは、市販品ではなかなか見つかりませんが、このクラブはそれです。

弾道の高さに関して言えば、このサイトで紹介している多数のクラブの中でも、最もハードなクラブの中の一つですね。

 

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球の捕まりの分析

「球の捕まりが良い」とは「球が右に飛び難くなる」ということです。「球の捕まりが悪い」とは「球が左に飛び難くなる」ということです。右にミスしやすい方は捕まりの良いクラブ、左にミスしやすい方は捕まりの悪いクラブを選べば、OBが激減すること間違いなしです。

物理学的には、球の捕まりは重心角とネット軸回り慣性モーメント(NOMI)の組み合わせで決まります。ネット軸回り慣性モーメント(NOMI)の数値は、ヘッド重量に比例し、重心距離の2乗に比例します。

☞重心角が大きいとどうして球の捕まりが良くなるの?(ClickでOpen)

☞重心距離が長いとどうして球の捕まりが悪くなるの?(ClickでOpen)

 

重心角の数値

重心角 22度
市場平均 23度
市場平均との差 -1.0度
分類 3.平均的
解説 重心角は市場平均に対して-1.0度です。平均的と言って良いでしょう。

 

重心距離の数値

重心距離 41mm
市場平均 39mm
市場平均との差 +2.0mm
分類 4.やや長め
解説 重心距離は市場平均に対して+2.0mmです。やや長めですね。その分だけNMOIが大きくなるので、球の捕まりが少し悪くなります。

 

ヘッド重量の数値

ヘッド重量 202g
市場平均 198g
市場平均との差 +4g
分類 4.やや重め
解説 ヘッド重量は市場平均に対して+4gです。やや重めですね。その分だけNMOIが大きくなるので、球の捕まりが少し悪くなります。

 

ネック軸回り慣性モーメント(NMOI)の数値

ネック軸回り慣性モーメント(NMOI) 10533gcm^2
市場平均 9477gcm^2
市場平均との差 +1056gcm^2
分類 4.やや大きめ
解説 球の捕まりを左右するNMOIの数値はやや大きめです。球の捕まりが少し悪くなります。

 

球の捕まりは?

 

 

球の捕まりの解説

重心角が平均よりもほんの少し小さめですし、重心距離は長めですし、ヘッド重量も重めです。結果的にNMOIが大きくなっていて、球の捕まりは、かなり抑えられています。ハードヒッターが思いっきり叩いても、左に曲がり難い設定ですね。

ハードヒッターでも、思いっきり右に飛んでしまう方もいると思います。そういう方には、このクラブはあまり適さないかもしれません。

ハードヒッターのフェードヒッターに、このクラブをぜひ使って欲しいです。個人的な好みで申し訳ありませんが、私はこのタイプのプレイヤーが最もかっこいいと思っています。「並外れたパワーを見事にコントロールしている方」という気がするんです。

 

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指向性の分析

ドライバーは、「飛距離重視型」と「安定性重視型」に大別されます。低重心で有効打点距離が長ければ「飛距離重視型」、ヘッド慣性モーメント(MOI)が大きければ「安定性重視型」です。当サイトでは、これを「指向性」と呼ぶことにします。

大変残念なことに、物理学的に「低重心」と「大きいMOI」は両立しません。低重心にしようとするとMOIが小さくなってしまい、MOIを大きくしようとすると重心が高くなってしまうのです。どちらを重視するか、迷うところですよね。

☞低重心だと飛ぶのはなぜ?(ClickでOpen)

☞MOIが大きいとどうして球が安定するの?(ClickでOpen)

 

ヘッドの高さの数値

ヘッドの高さ 53mm
市場平均 54mm
市場平均との差 -1.0mm
分類 3.平均的
解説 ヘッドの高さは市場平均に対して-1.0mmです。平均的と言って良いでしょう。

 

重心の高さと有効打点距離の数値

重心高さ 29mm
市場平均 31mm
市場平均との差 -2.0mm
分類 3.平均的
低重心率 55%
市場平均 58%
市場平均との差 -3%
分類 2.やや低重心
有効打点距離 24mm
市場平均 23mm
市場平均との差 +1.0mm
市場平均との差 3.平均的
解説 ほんの少しだけ重心が低めですが、ほぼ平均的と言って良いでしょう。有効打点距離も平均的です。

 

ヘッド体積の数値

体積 455cc
市場平均 450cc
市場平均との差 +5cc
市場平均との差 3.平均的
解説 ヘッド体積は市場平均に対して+5ccです。平均的と言って良いでしょう。

 

ヘッド慣性モーメント(MOI)の数値

慣性モーメント(MOI) 4110gcm^2
市場平均 4288gcm^2
市場平均との差 -178gcm^2
分類 3.平均的
解説 オフセンターヒットに対する寛容さを左右するMOIは、平均的と言って良いでしょう。

 

指向性は?

 

指向性の解説

グラフを見ると黄色の「バランス型」の所にプロットされていますが、これは飛距離重視型と言って、差支えないと思います。重心が少し低めであることから、飛距離を重視していることが分かります。その分、MOIは少し小さめなので、打点のぶれに対しては、少しシビアです。このクラブのターゲットは、明白に、ヘッドスピード速めの中上級ゴルファーです。お助け機能は付いていません。

アベレージゴルファーにとっては「いかにしてダボを出さないか」が重要なので、飛距離はさほど重要ではないと私は思っています。しかし、このクラブを使う方は「ティーショットで遠くまで運んで二打目をショートアイアンで打ちたい」、「あわよくばバーディーを狙いたい」というタイプのゴルファーだと思います。と言うか、そういうタイプのゴルファーに、このクラブを使って欲しいです!

 

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アイアンとのマッチングの分析

クラブの振り易さは、総重量と長さで決まります。重いクラブより軽いクラブの方が振り易く、長いクラブより短いクラブの方が振り易いですよね。

アイアンはモデルによって総重量がかなり違います。5番が430gの重いアイアンもあれば、370gの軽いアイアンもあります。重いものと軽いものでは、振り易さが全く別物ですよね。アイアンの振り易さとドライバーの振り易さが、感覚的に似通っていれば、ゴルフをするのが凄く楽になります。

しかし、ここで問題が浮上します。例えば、5番が400gのアイアンを使っていたとします。では、それと振り易さが似通ってくるドライバーというのは、いったい何グラムで何インチなのか?ということです。下にグラフ化してありますので、ご参考になさってください。

☞クラブの総重量についての記事はここをClick

☞クラブの長さについての記事はここをClick

 

クラブの総重量の数値

クラブ総重量 309g
市場平均 298g
市場平均との差 +11g
分類 4.やや重め

 

クラブの長さの数値

クラブの長さ 45.5inch
市場平均 45.5inch
市場平均との差 ±0.00inch
分類 3.平均的

 

体感重量は?

 

アイアンとのマッチングの解説

クラブ長は平均的ですが、総重量が平均よりも11gも重いです。ヘッド重量も重いですし、シャフトも重めで硬いやつが装着されていると思います。Dynamic Goldなどの重量級シャフトが装着されたアイアンを使っている方にベストマッチです。まさにハードヒッター御用達ですね。

軽いアイアンを使っている方は、仮にテーラーメイドが大好きだとしても、手を出さない方が賢明です。

 

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総評

間違いなくハードヒッターの中上級者をターゲットにしたクラブです。小さなリアルロフト、抑えられた球の捕まり、飛距離重視の設定、全てがそれを物語っています。

ゴルフを「ただの娯楽」と考えてるゴルファーではなく、「自分との戦いに勝つためのスポーツ」だと考えるようなアスリートゴルファーにこそ、このクラブを使って欲しいです。

このクラブを以下のような方にお薦めします。

  • ハードヒッター。
  • フェードヒッター。
  • 飛距離を出したい方。
  • 競技指向の方。

以下のような方には、このクラブをお薦めしません。

  • ヘッドスピードが速くない方。
  • 右にミスすることが多い方。
  • やさしいクラブが欲しい方。

 

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テーラーメイド M3 460 (2018)
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